ヨーロッパの大手航空機メーカーであるエアバス。フランス南部の都市、トゥールーズにはエアバスの本社があります。今回はエアバスの工場に隣接する博物館「アエロスコピア航空博物館」に行ってきましたので紹介します。
アエロスコピアへのアクセス
アエロスコピアはエアバス工場見学と同じ場所トラムの1号線のBeauzelle駅が最寄駅です。Beauzelleからアエロスコピアまでは、徒歩15分程度。
私はトゥールーズ国際空港近くのハンプトン・バイ・ヒルトン・トゥールーズエアポートに宿泊しました。
こちらのホテルからは徒歩40分程度と、歩けない距離ではりませんが、時間がかかります。時間を節約するため、今回はUberを利用しました。
アエロスコピアのエントランス
アエロスコピアとエアバス工場見学の場所は同じです。
エントランスがある建物は、思ったよりも小さめです。
レセプションでチケットを購入します。
アエロスコピアのマップ。屋内の展示エリアと屋外の展示エリアに分かれています。屋内の展示エリアには多くの飛行機が展示されていますが、屋外の展示エリアは3機だけです。
このカウンターの数字は、現在の入場者数。定員は500人ですかね。まだ8人しかいないのでガラガラです。
アエロスコピアの展示エリア
全ての展示は紹介しきれないので、目に留まった展示をご紹介していきます。
屋内の展示エリア
Aero Spacelines Super Guppy SGT 201
屋内展示エリアに入ってまず目に入るのがSuper Guppy(スーパーグッピー)と呼ばれる輸送機。Boeing C-97 Stratofreighterをベースに、Aero Spacelineが改造した機体です。 ロケットや航空機のパーツを輸送するために利用されていました。
機首を横に向けて、機体を真っ二つにすることで貨物の積載ができます。展示されているスーパーグッピーは貨物エリアの内部まで覗けます。
近くに寄って内部を見るとかなり広く、自動車用のトンネルのようでした。
下部のエリアも見ることができます。
2019年9月時点では、NASA保有のスーパーグッピーが運用中。未だに現役の輸送機です。
オリジナル仕様のスーパーグッピーは、ピマ航空宇宙博物館に展示されています。
CONCORDE 201
屋内の展示エリアにはコンコルドの量産型1号機(製造番号201)が展示されています。なんと、コンコルドの内部も見学できちゃいます。
何とも太っ腹!
小さいドアから内部に入ります。
機内に入ってまず目につくのがコックピット。アクリル板で仕切られていて、近くまで寄って見れないのが残念。
アナログな計器がビッシリ。こんな全部覚えきれないし。
型式証明を取得するための耐久試験などで利用された機体であり、商業フライトには利用されていない機体。計器類は当時の試験飛行機で利用されたものみたいです。
機体内部は計測機器類がぎっしり。
機体中央付近まで計測機器が置かれています。それにしても、コンコルドの内部はとっても窮屈です。
シートは一部しかありませんが、とっても狭そう。このスペースでファーストクラス並みの運賃とは。
超音速飛行時の熱に耐えるため、窓は小さい設計。これでは景色を楽しめません。
機体後方には客室用のシートが設置されています。ここから先はアクリル板で仕切られており、入ることができません。
シアトル航空博物館にもコンコルドは展示されていますが、こちらはブリティッシュ・エアウェイズで実際に運行されていた機体。試験機のコンコルドを見学できるのは、トゥールーズならではです。
Airbus Industrie A300B
コンコルドの次はA300。
機体前方はガラス張りになっており、機体の構造を見ることができます。
コックピットも覗けます。コンコルドと比較すると、随分とデジタル化されてる印象です。
こちらはエコノミークラスでしょうか。現代の詰め込み仕様のエコノミークラスよりもゆとりを感じます。
こちらはビジネスクラスでしょうか。プレエコかクラスJ相当のシートスペックの印象てす。
機体後方にはダイニングやベッドルームのモックが展示されてます。
エンジンや、エンジンを固定するパイロンの構造。
その他の屋内展示
スーパーグッピー、コンコルド、A300が屋内展示で目を引きますが、これら以外にも展示はまだまだあります。
こちらはコンコルドのシミュレーター。コックピット前面のスクリーンに映像が映し出される仕組みです。訓練などで利用される本物のシミュレーターなので、コックピットも本物と同じ感じ。見学者は利用できません。
A380のシミュレーター、というかゲームっぽいです。コンコルドのシミュレーターと比べると、とってもグレードダウンされていますね。こちらは見学者も利用できます。
フランスやエアバスだけではなく、世界の航空史を学ぶための年もあり。
モデルプレーンとして、エアバスの歴代の機材が飾られています。自宅にスペースがあれば、一式家に飾りたいレベル!
屋外の展示エリア
屋外の展示エリアには、コンコルド、A400M、シュド・カラベルの3機が展示されています。
CONCORDE 209
アエロスコピアには2機のコンコルドが展示されており、1機は屋外に展示されています。こちらはエールフランスのコンコルド。製造番号は209。
いかにも高速飛行ができそうな、細身のボディーです。
テール部分も細く尖った感じです。尾翼が無いためスッキリした印象です。残念ながら、こちらの機体には入ることができませんでした。
Airbus Military A400M
軍用輸送機のA400M。エアバスの工場見学ツアーに参加すると、A400Mの機内に入って説明を聞くタイミングがあります。
Sud-aviation SE 210 Caravelle 12
シュド・アビアシオンにより製造されたシュド・カラベル。日本の航空会社では運行されたことがないため、個人的には全く馴染みのない機体。
ミュージアムショップ
博物館といったらミュージアムショップ!もちろんアエロスコピアにもミュージアムショップがあり、エアバス関連グッズを購入できちゃいます。
エアバスのモデルプレーンは豊富に揃っています。
エアバスのポロシャツやマグカップなど。フライトタグもあります。お土産にはちょうど良いですね。
アエロスコピアでの飛行機撮影
アエロスコピアはトゥールーズ国際空港に隣接されているため、離着陸する飛行機を見ることもできます。この日はRWY32Rから離陸する飛行機を撮影できました。
トゥールズはエアバスの本拠地。エアバスの試験飛行やベルーガを見ることができます。
まとめ
アエロスコピアは全体的にコンパクトな博物館だったと思います。2時間程度あれば、一通りグルッと回って見学できます。
ボーイングの本拠地であるシアトル航空博物館と比較すると、物足りない感じがします。
アエロスコピアだけが目当てでトゥールーズに行く人は少ないと思いますが、エアバス工場見学やトゥールーズ観光とセットで、是非とも訪れたい博物館だと思います。
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