ANAビジネスクラス THE Room(ザ・ルーム)搭乗記 ファーストクラス級の快適フライト 羽田→ロンドン

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2019年に導入されたANAビジネスクラス「THE Room」に搭乗してきました!

THE Roomの特徴といったら、なんと言っても各シートにドアが付いたこと。

外資系航空会社だと、ドア付きビジネスクラスが登場し始めていますが、ついにANAもドア付きビジネスクラスをリリース。

THE Roomという名の通り、ドアが付いたことで、個室のようなシートを実現しています。

もはやファーストクラスと言っても良いレベルの完成度が高いシート。想像以上に快適で満足度が高いフライトでした。

今回はTHE Roomの搭乗記をお伝えします。

目次

フライト情報

羽田 = ロンドンをTHE Roomで往復しました。

搭乗年月2023年1月
航空会社ANA
フライト往路:NH211 東京/羽田(HND) → ロンドン/ヒースロー(LHR)
復路:NH212 ロンドン/ヒースロー(LHR) → 東京/羽田(HND)
機材往路:B777-300ER JA784A
復路:B777-300ER JA785A
クラスビジネスクラス THE Room
フライト時間往路:14時間40分
復路:13時間55分

今回の搭乗記では、往路の羽田 → ロンドンについてご紹介します。

THE Roomのシート

待ちに待った「THE Room」とご対面です。

初めて見た第一印象は「これがビジネスクラス?もはやファーストクラスじゃん!」といった感じ。

横幅がとっても広いです。エコノミークラスのほぼ2列分の幅を利用しているので、ANAの従来のビジネスクラスよりも、圧倒的にゆったりとしています。もやはビジネスクラスというより、ファーストクラスに近い感覚です。

座席は全体的にダークグレーを基調とした落ち着いたデザインです。

外観は明るい木目調のデザインになっています。

離陸前なのでTHE Roomのドアが開いていますが、その状態でも個室感の高いシートになっています。

シートモニターは24インチ4K

シートモニターは24インチの4Kモニターです。光沢モニターなので写り込みは激しいですが、とても綺麗な画面です。

4Kの効果なのかはわかりませんでしたが、機外カメラの映像が本当に鮮明!

シートモニターはタッチパネル式ですが、座席との距離があり、タッチ操作では少し使いずらいです。そんなときは、コントローラーを使えばOK。

コントローラーには、ボタンの他に、タッチパネル式のモニターも付いていて簡単に操作ができます。

コントローラーはワイヤレスではなく、ケーブルが付いているタイプ。コントローラーで操作したときのレスポンスは非常によく、ストレスを感じませんでした。

リクライニングや照明は、テーブルサイドのボタンとダイヤルで操作します。

ボタンだけでなく、ダイヤルでも席の位置を調整可能。

読書灯はシート背面の左右にあります。

食事灯は入口のドア側にあります。

足を入れる部分は、奥に行くにつれて、細くなっています。足を入れても窮屈な感じはありませんでした。

身長170cmの私が普通に座っても、足元には余裕があります。

テーブルは、モニター下から引き出すタイプ。テーブルは折り畳んであるので、引き出したら開く必要があります。

テーブルを手前に引き出すときは、レバーを持ち上げます。テーブルをしまうときは、折りたたんでそのまま押し込めばOK。

シェードは電動です。ファーストクラスとビジネスクラは電動シェードになっているようです。プレエコとエコノミーは従来の手動で開閉するシェードです。

B787は電気的に明るさをコントロールする電動シェードですが、B777では物理的なシェードを採用。シェードは2層構造で、手前に障子のようなシェード、奥側に遮光のシェードがあります。

一回ボタンを押すと、自動で2層のシェードを閉めたり開けたりできます。途中で止めたいときは、もう一度ボタンを押せばOK。開閉スピードは早く、ストレスを感じませんでした。

モニター横には収納スペースがあります。

大小のポケット、冊子や小物の収納スペースがあります。パスポート、スマホ、メガネケースなどの小物類であれば、この収納スペースに入れられます。

コンセントとUSB電源もここにあり。電源の部分だけ独立した上開きになっているので、わざわざ収納スペースの扉を開けなくても、電源にアクセス可能です。

しかも、下の部分が空いているので、電源ケーブルを外に出すことができます。

言葉だと伝わりにくいのですが、要は、扉を閉めた状態でも、電源を使用可能。なかなか考えられていますね。ただ、ACアダプターを利用すると扉に干渉します。かつてiPhoneに付属していた5W充電器ですら、USBケーブルを付けると扉に干渉してケーブルや充電器にストレスがかかります。

引き出し式のテーブルの右側にも、収納スペースがあります。容量が小さく、奥の方は狭くなっているので、実用的ではありませんでした。

THE Roomの収納スペースはこの2ヶ所のみ。ちゃんと見れば他にもあるのかもしれませんが、私は気づきませんでした。THE Roomは収納スペースが少なめですね。

ソニーのノイズキャンセリングヘッドフォン

ベッドフォンはソニーのノイズキャンセリングタイプ。普段ノイズキャンセリングベッドフォンを使わないので、性能が良いのか悪いのか判断できませんが、それなりに飛行機の騒音が聞こえます。

最近のビジネスクラスのシートは、色んな機能がついているので、まずはマニュアルをチェック。と思ったけど、マニュアルが無ーい。あるのは非常用設備の冊子だけ。

肝心のマニュアルは電子化されていて、シートモニターで確認できます。

THE Roomと言ったらやっぱりドア。ドアがあることで、個室を実現しています。

ドアは2枚構成になっています。

2枚構成のドア
  • 座席前側:スライド式のドア
  • 座席後側:肘掛け横から上に飛び出してくるドア

座席後側のドアは、肘掛け横から上に飛び出すタイプ。肘掛けに付いているボタンを押すと、ドアがスッと飛び出してきます。

肘掛け側のドアを閉めた状態

座席後側のドアを閉めると、通路を挟んで隣の席のからの視線は、ほぼ完全に遮られます。

この状態でも個室感がありますね。座席後側のドアはフライト中はほとんど閉めた状態にしていました。

モニターの横には、座席前側のドアを閉めるボタンがあります。このボタンを押すと、スライド式のドアが閉まります。

座席前方のドアを閉める、このようになります。

座席前側と座席後側の2枚のドアを閉めると、文字通りTHE Roomが完成します。

ドアを閉めた状態でも、少しだけ隙間が空いています。ドアを開けるときは手動なので、この隙間に手を入れてドアを開けます。ドアを開けるときは、男性の私でも少し重たく感じました。

ドアの高さは床から1mくらいですかね。2枚のドアを閉めると、通路を歩く搭乗者は全く気になりません。

ただ、覗き込むことはできるので、完全なる個室という訳では無いです。

CAさんは、バッチリ内部を見ているので、飲み物などが無くなると、食器を下げてくれます。食器を下げるときは、ドアを開けることなく、ドアの上から覗き込むような感じで食器を回収してます。

見ていると、ちょっと体勢が辛そうでした。

個人的には、飲食の際はスライドする座席前側のドアは開けてました。

ドアを閉めても足元が空いていますが、全く気にはなりませんでした。

アメニティー

各シートにはアメニティーが用意されています。THE Room専用ではなく、長距離国際線で共通のアメニティーキットです。

アメニティーをもらえる路線
  • 北米(ホノルル除く)
  • ヨーロッパ
  • オセアニア
  • メキシコシティー

イギリスのスーツケースブランド「グローブ・トロッター」とコラボした、ANAオリジナルポーチです。

日本発便はハードケース、海外発便はソフトケースです。色は4色ありますが、選ぶことはできません。

アメニティーキットの中身
  • アイマスク
  • イヤープラグ
  • 歯ブラシ
  • SHIROのコスメキット(ミスト、リップバーム)

化粧室

化粧室も改装されていて、明るくて新しい感じになっています。

ラックには歯磨きセット、マウスウォッシュが常備されていました。歯ブラシはフライト中に補充されていないようでした。着陸が近くなると、歯ブラシは残り1本になっていました。

洗面台はフラットなスクエア型になっています。面積が広いので、手を洗ったり、歯磨きをしても、洗面台の外に水が飛び出しにくい仕様です。清潔に化粧室を使えます。

便座にはウォシュレットが付いています。ウォシュレットはB787だけかと思っていましたが、改装済みのB777-300ERにも付いているようですね。

機内食

ビジネスクラスの楽しみの一つ、機内食!ANA長距離国際線ビジネスクラスの機内食がどのようなものか見ていきましょう。

ウェルカムドリンク

機内に入り、荷物を収納して一息ついた頃に、ウェルカムドリンクのサービスがあります。シャンパンとオレンジジュースから選べます。

ウェルカムドリンク(オレンジジュース)

アルコールを控えているので、オレンジジュースを選択。

1回目の機内食

離陸してシートベルト着用サインが消えると、1回目の機内食の時間がスタート。

離陸後に提供される機内食メニュー(洋食)

今回は洋食をチョイス。機内食のメニューは、ANAホームページで公開されているメニューを載せています。THE Roomだからと言って特別な機内食ではなく、ヨーロッパ路線のビジネスクラスと同等のメニューです。

アミューズ(ANAオリジナルスティック、パストラミターキーとチリポテト)

まずはアミューズから。アミューズは洋食と和食で共通です。最後にANAビジネスクラスに搭乗したのは3年くらい前ですが、そのときもANAオリジナルスティックを食べた気がします。

アペタイザー(カニサラダ 黒胡椒風味のシューに詰めて、平目と紅芯大根のミルフィーユ、蒸し鶏と菜の花 干し柿 たくあんの白和え、イカ墨ピラフのイカ飯)

続いてアペタイザー。一口サイズなので、サクッと食べ終わってしまいました。

メインディッシュ(牛フィレ肉のソテー 赤ワインソース 百合根のピューレと野菜の出汁煮添え)

メインディッシュは牛フィレ肉。上空で食べるステーキは至福の時間!

なお、洋食なのでブレッドですが、ご飯とお味噌汁に変更することもできます。

デザート(ノワゼット オランジュ)

全体的にボリュームが少ない気がしましたが、その分は、軽食でカバーしましょう。

お好きな時に

1回目の機内食が終わると、好きなタイミングで軽食をオーダーすることができます。

軽食メニュー(1回目のお食事終了後、お好きな時に)

ウクライナ情勢の影響で、羽田→ロンドンのフライト時間は14時間40分。着陸前2時間前に2回目の機内食タイムがありますが、そこまではお腹が持ちません。

と言う訳で、ちょこちょこと軽食をオーダーしていました。

チーズ(ブルー、セミハード、ウォッシュ)
海老とツナのサンドイッチ
茅乃舎 野菜スープ
シリアル、ハーゲンダッツ

普段は儀式的にラウンジをハシゴして食事をするので、機内を食べると苦しくなるんですよね。特にビジネスクラスに乗ると、食べないと損した気分になるので機内食乞食になるんですが、お腹パンパンで後悔することが結構ありました。普通に太りますし。

この日はラウンジに寄らず、朝から何も食べずに飛行機に乗りました。そのため、機内食を食べても全然苦しく無いんですよ。

ビジネスクラスを堪能したいなら、ラウンジでの食事はしないか、程々にするのが良いですね。

2回目の機内食

着陸の2時間前に、最後の機内食の時間が始まります。

メニューは和食と洋食から選択できます。離陸後の機内食と比較すると、軽めの機内食です。

着陸前に提供される機内食メニュー

今回は和食を選択しました。

白菜となめこのベーコン煮浸し、鰤白味噌煮、俵御飯、味噌汁、香の物

THE Roomのフライトの探し方

THE Roomは、ANAの長期距離国際線ビジネスクラスで設定されていますが、全ての長距離国際線がTHE Roomという訳ではありません。

ANAホームページからフライトを検索すると、便名の横に、飛行機の機材が表示されています。ここに「THE Room」の記載があれば、THE Room対象便であることがわかります。

ただし、フライト直前に機材変更になる可能性もあるので、THE Roomで予約しても必ず搭乗できる訳ではありません。こればかりは運ですね。

参考までに、2023年2月時点でのTHE Room就航路線を載せておきます。

THE Room就航路線
  • 羽田 = ロンドン
  • 羽田 = ニューヨーク
  • 羽田 = ロサンゼルス
  • 羽田 = シカゴ
  • 成田 = シカゴ

ビジネス需要が高そうな路線で、THE Roomが設定されているようですね。

THE Roomの運賃

もはやファーストクラスと言えるレベルのTHE Roomですが、運賃は一体いくらなのでしょうか?

時期は発券タイミングにより変動がありますが、適当に羽田=ロンドンで検索したときの料金はこちら。

羽田→ロンドン片道で約38万円!

THE Roomがいくら素晴らしいとはいえ、気軽に購入できる運賃ではないですね。やっぱりマイルを使って発券するのがオススメです。

まとめ

2019年に導入されたANAビジネスクラス「THE Room(ザ・ルーム)」の搭乗記でした。

ANA BUSINESS STAGGEREDも素晴らしですが、THE Roomはさらにグレードアップしている印象です。ビジネスクラスとは思えない程の座席幅に加え、ドアを閉めれば個室が完成。ファーストクラスと見間違えるレベルの完成度です。

デメリットを挙げるとすると、座席周りの収納スペースが少ない、投入路線が限定的とった点でしょうか。

投入路線が限定的なのはかなり痛い。ただでさえ、マイルを使ってビジネスクラスを発券するのは困難なのに、路線が限定されていると、マイルを使った発券は至難の技です。

かといって、普通に発券すると恐ろしく高額な運賃ですし。

気軽に搭乗できるわけではありませんが、チャンスがあれば、またTHE Roomに搭乗してみたいと思いました。

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