ホーチミンからクアラルンプールへのフライトでマリンドエア(Malindo Air)を利用しました。マリンドエアという名前からは何となくLCCの感じがしますが、フルサービスキャリアの位置付けです。
実際に搭乗してみると、明らかにLCCとは異なり、いい意味で期待を裏切られました。しかも、路線によってはLCCより安い場合もアリ。
東南アジア圏内のフライトなら、オススメできる航空会社です。
マリンドエア概要
マリンドエアとは
マリンドエア(Malindo Air)は、クアラルンプールに拠点を置くマレーシアの航空会社です。親会社はインドネシアのLCCであるライオンエアです。
マリンド(Malindo)は、マレーシアとインドネシアをくっ付けた造語に由来しているそうです。
ライオンエアはLCCですが、マリンドエアはフルサービスキャリア?
マリンドエアのホームページでは、自社のことをプレミアムエアライン(Premium Airline)と名乗っていますね。
預け荷物も無料(Super Saverを除く)ですし、機内食も出ます。3大アライアンス(スターアライアンス、スカイチーム、ワンワールド)には加盟していませんが、フルサービスキャリアと同等の機内サービスを提供しています。
マリンドエアの運賃
マリンドエアはフルサービスキャリアの位置付けですが、運賃はLCC並みに安いです。
ホーチミン→クアラルンプールの運賃で見てみると、エコノミークラスで約4,200円、ビジネスクラスで約16,100円です。
エコノミークラスは、ベトジェットエアやエアアジといったLCCよりも安い運賃。LCCよりも安い運賃を提供するフルサービスキャリは珍しいですね。ビジネスクラスも、ベトナム航空より約9,000円も安いです。
マリンドエアのホームページで検索してみると、いくつかの運賃が出てきます。一番安いエコノミークラス運賃(Super Saver)だと、預け荷物は対象外なので注意が必要です。
ラウンジについては後述しますが、ビジネスクラス(Business Flexi)に限りラウンジの利用ができます。
マリンドエアのシート
機内に入るのが出遅れ、混雑していて撮影できなかったので、マリンドエアの公式ホームページから写真を転載しています。
ビジネスクラスはベージュの革張りのシートです。マリンドエアはナローボディーのB737シリーズが主力。ビジネスクラスは標準的な2-2列仕様のレイアウト。
エコノミークラスはグレーと赤のオシャレなシートです。LCCとは違い高級な感じがします。
シートにはモニターが付いているので、やっぱりLCCとは違いますね。
ラウンジの利用条件
マリンドエアは、ビジネスクラス(Business Flexi)利用時にラウンジを利用できます。フライトを検索すると、Business Flexiにはラウンジマークが表示されています。
私はビジネスクラス(Business Promo)でホーチミン→クアラルンプールのフライトを発券したため、ラウンジのインビテーションは貰えませんでした。
マリンドエアのサイトで検索しても、ラウンジに関する情報が得られなかったため、空港ごとにどのラウンジに案内されるかはわかりませんでした。
マリンドエアの本拠地であるクアラルンプールでは、以下のラウンジを利用できるみたいです。
KLIA:トランジットホテル「Sama-Sama Express」の朝食会場
クアラルンプール国際空港は、主にフルサービスキャリアが利用するKLIAと、LCCが利用するKLIA2があります。マリンドエアは2019年7月時点ではKLIAに発着してます。
現在のKLAI2が完成した2014年5月当時、マリンドエアはKLIAからKLIA2にターミナルを変更したみたいです。しかし、約2年後の2016年3月には、KLIAに戻ってます。
KLIA2を利用していた当時、マリンドエアはKLIA2に自社ラウンジとなるMalindo Executive Loungeをオープンさせています。
KILA2から撤退してしまった現在では、マリンドエアビジネスクラスの利用者であっても、Malindo Executive Loungeを利用することはできません。
現在、Malindo Executive Loungeがどうなったかは、情報を見つけることができませんでした。
自社ラウンジをKLIA2にオープンさせて、1年後にKLIA2から撤退って、無計画すぎますね。この無計画さが、マレーシアのいい加減さや、LCCっぽさを醸し出している気がします。
マリンドエア搭乗記
フライト情報
搭乗年月 | 2019年7月 |
航空会社 | マリンドエア |
フライト | OD562 ホーチミンシティー(SGN) → クアラルンプール(KUL) |
機材 | B737-800 9M-LNU |
クラス | ビジネスクラス |
運賃種別 | Business Promo |
座席 | 1A |
チェックイン
ホーチミン タンソンニャット国際空港では、H列のチェックインカウンターを使用しています。ビジネスクラスとエコノミークラスはちゃんと区別されており、ビジネスクラスのチェックインカウンターは1列ありました。
シートは事前指定できるため、ビジネスクラス最後部の3Aを指定していました。個人的には、一番後ろのシートの方が機内の様子をよく見れるので、結構好きなシートです。
ところがチェックインの時に、1Aに変更されてしまいました。数名のグループがいるらしく、グループの席を近くするために、私の席が犠牲となったみたいです。
カウンターのGHさんのコメントでは、「1Aの方が最前列で広々しているから、より良い席だ」と言ってましたが、私にとってはマイナスでしかありませんでした。
プライオリティパスでラウンジを利用
今回は安いBusiness Promoで発券したため、ビジネスクラスであってもラウンジは付帯していません。と言う訳で、プライオリティパスで利用できるOrchid Loungeを利用しました。
ボーディング
ボーディングもビジネスクラスとエコノミークラスの列は別れており、ビジネスクラスは優先搭乗できます。
マリンドエアはLCCではないので、ボーディングブリッジを利用できます。蒸し暑いホーチミンではとっても助かります。
本日の機材はB737-800です。オレンジ色のカラーリングやロゴの入れ方が、親会社のライオンエアに似ている気がします。
ビジネスクラスのキャビン
私の座席は最前列の1Aですが、既にお隣様が座っていたので、2列目のシートを写真を撮りました。
シートは革張りで高級感があります。シートの上には小さいクッションが置いてありました。その他のアメニティーはありませんでした。SGN-KULは約2時間のショートホールなので仕方ありませんね。
自席の1Aに着席します。バルク席なので、足元は広々しています。足を伸ばしもパーティションまで届きません。
パーティションにはモニターが備え付けられています。
個人用モニターもあります。肘掛け下から取り出すタイプのモニターです。
ドリンクテーブルは隣席と共用です。
リクライニングは手動のレバーです。フルフラットにはならないシートですし、リクライニングやレッグレストを利用するだけなら、手動レバーの方がレスポンスが良くて個人的には好きです。
機内食
席に着くと、間も無くウェルカムドリンクのサービスがありました。アルコールは無く、アップルジュースか水から選択できました。
プラカップでは無く、ガラスのグラスで提供するところは抜け目無い印象です。
安定飛行に入ると、CAさんは機内食の準備に取り掛かります。最前列なのでギャレーから機内食の香りがプンプンしてきました。東南アジア特有の香りが結構キツくて、若干気持ち悪くなりましたが。
2時間のフライトなので、機内食はワンプーレートで提供されました。チキンとフィッシュからオーダーできます。今回はチキンをオーダーしました。
カトラリーを包んでいるクロスには、バティックエア(Batik Air)のロゴが刺繍されています。バティックエアもライオンエアの子会社なので、食器類は共用なのかもしれません。
メインディッシュのチキンの味はというと、いわゆるアジアンテイストのチキンでした。個人の感想ですが、あまり美味しくはありませんでしたね。半分くらい食べてギブアップしました。
マカロニサラダやデザートは美味しくいただけました。
機内食が終わると、早々にCAさんに片付けられてしまいました。CAからは食後のドリンクの確認は無く、黙っていたら何も頂けませんでした。
仕方ないので、自分でコーヒーをオーダーしました。短いフライトなので、CAさんはサービスに時間を費やすことができないのかもしれません。
KLIAサテライトターミナルに到着
定刻通り、クアラルンプールのKLIAに到着しました。KLIAは、ANAやJALなどのフルサービスキャリが発着するターミナルですね。
今回はサテライトターミナルに到着しました。フライトによってはメインターミナルで発着する場合もあるみたいです。
まとめ
実際にマリンドエアに乗ってみると、明らかにLCCとは異なり、フルサービスキャリアであることを体験できました。
しかも、フルサービスキャリアでありながらLCCよりも安い運賃設定なので、東南アジア圏内の移動では競争力がありそうですね。
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