2017年12月17日、セントレアに寄贈されたボーイング787の試験飛行1号機(ZA001号機)を建設中のFLIGHT OF DREAMSにトーイングするイベントが開催されました。
ZA001号機を間近で見れるということで、東京からセントレアに行って参加して来ました。
行って良かったと思える、大変素晴らしイベントでした。
セントレアにはボーイング787初号機(ZA001号機)が寄贈されている
セントレアには、ボーイングから寄贈されたB787試験1号機(ZA001号機)が、2015年6月22日から空港敷地内に置かれていました。
以下は、2016年3月時点の写真です。
ボーイングの掘っ建て小屋の前の機体が、ZA001号機です。
B787の日本企業の参加比率は35%。中部地方で部品が製造されて、セントレアからシアトルのエバレット工場へ運ばれて組み立てられてるそうです。
準国産機なんて呼ばれることもありますが、そんな所以もあって、試験1号機がセントレアに寄贈されています。
2018年の夏に新しい施設「FLIGHT OF DREAMS」がオープンする
セントレアには、2018年の夏に「FLIGHT OF DREAMS」がオープンします。
ボーイング創業の街であるシアトルをコンセプトとして、飲食やショッピングを楽しめる施設です。アメリカ以外では初となるボーイングストアも出展されるらしいです。
この施設のメインは、今まで野ざらしにされていた、ZA001号機の展示になります。
AIRCRAFT MOVING EVENT
「FLIGHT OF DREAMS」は、セントレアのすぐ側に建設されています。ここにZA001号機を展示するには、当然、野ざらしにされてる場所から移動する必要がある訳です。
このZA001号機の移動イベントが、2017年12月17日に開催されたAIRCRAFT MOVING EVENTです。
イベントの詳細は以下の通りです。
- 開催日:2017年12月17日(日)
- 参加費:無料
- スケジュール:
- 09:30 開場・受付開始
- 11:15 オープニング
- 11:30 ZA001号機の移動スタート
- 12:00 ZA001号機の見学・撮影会(観覧エリアAの方のみ)
- 13:30 ZA001号機の移動再開、建物内への搬入
- 15:00 イベント終了
- 募集人数:
- 観覧エリアA:2,000名
- 観覧エリアB:1,500名
ノロノロとトーイングするだけでなく、ちゃんと写真撮影タイムがある、参加者目線に立ったイベントです。しかも無料。
素晴らしいイベントですね
無料と撮影会というキーワードに食いつき、東京からセントレアに行ってきたので、内容をレポートしていきます。
イベント開始前
私は「観覧エリアA」を予約しました。ZA001号機を間近で見れて、写真撮影までできるエリアですね。なお、「観覧エリアB」は「FLIGHT OF DREAMS」にトーイングされるところを間近で見れるエリアです。
9:40頃に会場に到着しましたが、最前列は既にマニアで埋め尽くされてました。何とか人の隙間から写真を撮れる場所を確保。
屋外に置かれているZA001号機。ここに置かれているZA001号機は、今日で見納めです。
駐機中のドリームリフター。残念ながら串刺しです。ドリームリフターのスケジュールと合わせて、イベントを開催しているみたいですね。
フェンスをクレーンで撤去して、誘導路を確保。トーイングを担当するANAスタッフの方も集まってきています。
ちなみに、イベント開始まで待っている間、一時的ですが雪も舞っていました。しかも強風。マジで寒かったです。
イベント開始、最初はオープニングの式典から
予定通り11:15から、イベントが開始されました。
最初にオープニングの式典が実施されました。中部国際空港、ANA中部空港、ボーイング・ジャパンの各社長からの挨拶がありました。テープカットもありましたが、私の場所からは全然見えませんでした。
ボーイング・ジャパン社長からの
- 日本は世界で一番B787を飛ばしている
- 日本は99機のB787がある。ZA001号機を含めると、ちょうど100機になる。(2017年12月のイベント時点)
と言った話が印象に残ってます。
ZA001号機の移動開始
移動開始。約3km/hのスピードでトーイングしていきます。
一時停止して撮影タイム。人だかりでこの写真には写っていませんが、すぐ側にはドリームリフターがいて、ツーショットを演出しています。
再び移動開始して、何とかドリームリフターとのツーショットを写真に収めることができました。
B787の機体のパーツは、セントレアからドリームリフターでシアトルに輸送されています。ドリームリフターのお腹から生まれたようなもの。感慨深いです。
中型機ですが、間近に来るとデカいです。
B787の特徴の一つである翼、レイクドウイングチップがしなやかですね。
ZA001号機の撮影会
一旦停止して、撮影タイム。間近でZA001号機を見学できます。
ロールスロイスTrent1000。レッドリボン軍ではないですよ、ロールスロイスです。
エンジンは迫力あるのですが、思ったよりもエンジンコアは小さい気がしました。
飛行時間が多くなるとコーンが焦げた色になりますが、まだ青いですね。エンジンは換装されているのでしょうか?
メインギヤです。タイヤはブリヂストン製。
レジは「N787BA」のまま。
前輪のカバーは「ZA001」の表記。
司会の人とボーイングの人でトークしていて、ボーイングの人が色々解説してくれました。
- 炭素繊維なので、継ぎ目が少ない。リベットが少ない。
- ドアの上には、「EXPERIMENTAL」の文字
- コックピットの窓の下には、初フライトをした時の機長のサインが入っています。この機長、①機長としてドリームリフターでZA001号機の部品を輸送し、②ZA001号機の初飛行の機長を務め、③セントレアに寄贈するときの機長を務めた。とのことです。
- ZA001号機とB787-8は、機体の違いはほとんど無い。ただ、内装は違っていて、ZA001号機は試験飛行中は試験機材を積んで飛んでいた。寄贈された時点では、試験機材は全て降ろされており、シートなどの内装は全く無いらしいです。
といった内容が印象に残ってます。ZA001号機の方に意識が行っていたので、全ては聞けてないですし、記憶も怪しいですが。
確かに近くで窓を見てみると、窓枠が無く、内装が取り払われているような感じがしました。
公道を横切る
撮影会の後は、再びトーイングを開始して、FLIGHT OF DREAMSに向かいます。その途中で、公道を横切ります。
トーイングして公道を横切るのは日本初らしく、本日一番の見どころです。
いい角度で撮影できませんでしたが、確かに公道を横切っていますね。割とあっという間の出来事でしたが、レアなシーンを見れました。
FIGHT OF DREAMSに入る
施設に搬入するのに90分かかります。スタッフにとっては、ここが一番のイベントでしょう。
一旦停止して、撮影タイム。
スタッフの方々が集まってきました。
翼端と施設の壁のと隙間は、70cmしか無いそうです。
ZA001号機の余生は展示施設。試験飛行で酷使された分、ゆくっりしてもらいたいですね。
イベントを終えての感想
ZA001号機を間近で見れて、写真撮影タイムもあり、ドリームリフターも近くに駐機したり、解説もある、参加者目線に立った素晴らしいイベントでした。
また、事前申し込みで参加者の上限が決まっており、会場も広いので、カオスになることは無かったのも良かったです。
イベントの主催者様には本当に感謝です。
コメント