パリ郊外にあるル・ブルジェ航空宇宙博物館に行ってきました。コンコルド、B747、A380などが展示くされています。飛行機好きなら絶対楽しめます!
パリを訪れたら足を運びたい、充実のル・ブルジェ航空宇宙博物館です。
ル・ブルジェ航空宇宙博物館の基本情報
アクセス
ル・ブルジェ航空宇宙博物館は、パリ市内とシャルル・ド・ゴール空港の中間付近に位置しています。ル・ブルジェ空港に隣接しています。
GoogleMapで経路を検索すれば、ル・ブルジェ航空宇宙博物館への経路が出てきます。
ル・ブルジェ航空宇宙博物館の近くにはバス停があり、152番と350番のバスが止まります。降車駅はMusée de l’Air et de l’Espaceです。
私はシャルル・ド・ゴール空港から350番のバスを利用しました。
約40分くらいで到着です。ちなみに、私が訪れたときはバスの乗客はゼロで、乗っていて不安になるレベルでした。
営業時間と入場料
入場料は、26歳までと26歳以上で違ってきます。(2019年9月時点)
- 26歳まで:無料(展示機に入る場合は8ユーロ)
- 26際以上:16ユーロ
営業時間は以下の通りです。(2019年9月時点)
- 営業日:火曜日〜日曜日
- 休館日:月曜日
- 営業時間:
- 10:00〜18:00(4/1〜9/30)
- 10:00〜17:00(10/1〜3/31)
最新の情報はル・ブルジェ航空宇宙博物館のホームページに記載がありますので、チェックしてください。
見学に必要な所要時間
ル・ブルジェ航空宇宙博物館は見応え十分!B747、A380、コンコルドなど、航空ファンなら絶対に気になる機体を間近で見れます。見学時間はマニア度によりますが、2時間から半日くらい。パリ観光の合間に行けます。
ル・ブルジェ航空宇宙博物館の展示を紹介
ル・ブルジェ航空宇宙博物館は、いくつかの展示エリアに分かれています。展示されている航空機は膨大なので、私が気になった航空機を独断と偏見でご紹介していきます。
エントランス
ル・ブルジェ航空宇宙博物館はル・ブルジェ空港に隣接しています。
入口がわからなかったので、ル・ブルジェ空港の駐車場と思われる敷地を抜けて行きます。
ル・ブルジェ航空宇宙博物館の表記もあるため、間違いでは無さそう。
駐車場を抜けると、ル・ブルジェ航空宇宙博物館の入口が見えてきます。
この日は平日。エントランスには誰もいません。オープンしているのか不安になるガラガラさ加減です。
中に入った第一印象は、昭和に建てられた寂れた博物館と言った感じ。薄暗くて、想像よりも古臭い感じです。見学客もほぼいなかったので、これで運営していけるのか心配になるレベルでした。
入場料を払っていざ見学へ。
屋外にはB747やA380など
Boeing 747-100 F-BPVJ
屋外の展示エリアに出てまず目に入るのが、エールフランスのB747-100。いきなりのジャンボで大興奮!
成田の航空博物館とは異なり、実機がそのまま一機展示してあります。
B747の機体内部も見学できます。
メインデッキの機首部分は数世代前のビジネスクラスのようなシート。
螺旋階段でアッパーデッキに上がれます。
アッパーデッキはラウンジのようなスペースになっています。
ガラス越しですが、コックピットも公開されています。計器がびっしり詰まっています。
一般ピーポーには全部覚えられないよ。
メインデッキに戻り、機内を歩いて行きます。
こちらは運行当時のビジネスクラスとエコノミークラスと言った感じ。エコノミークラスのシートは現代とそんなに違いを感じませんが、ビジネスクラスはかなり歴史を感じます。
機体中央部分は内装が剥がされていて、機体構造や貨物室を見ることができます。
むき出しになったトイレも。
エコノミークラスのシートも生地やクッションが取り除かれており、構造を見て取れます。シートは金属のフレームでできているんですね。
メインデッキから貨物室へ降りれます。
物室には小型の乗用車が横向きにスッポリ収まっています。ジャンボの貨物室は大きいですね。
剥き出しになった非常口の脱出用シューター。
機体の最後部には、エコノミークラスの座席となっています。実際に使われていた座席だと思います。アクリル板で仕切られているため、内部に入ることはできません。3-4-3列仕様で、現代の747と同様の仕様ですね。
機内の見学の後は、B747を外から見学。
B747をここまで近くで見れる航空博物館は滅多にありません。
残念なのは、機体が汚れていること。屋外で野晒しにされているのである程度の汚れは仕方ないですが、たまには洗ってあげて欲しいです。
Airbus A380 MSN4
ル・ブルジェ航空宇宙博物館には、A380の飛行試験機(MSN4)が展示されています。エアバス社から寄贈された機体で、2018年から一般公開されています。
A380を間近で見れる博物館はなかなかありません。ル・ブルジェ航空宇宙博物館くらいではないでしょうか(2019年9月時点)
なお、2020年にはアエロスコピアでもA380の展示が行われるみたいです。
エンジンはEngine Alliance社のGP7200が搭載されています。Rolls-Royce社のTrent900は、なぜかコンコルドの展示エリアに置いてありました。
片側で2発のエンジンをぶら下げているいるためか、主翼が垂れ下がっているようにも見えます。折れることは無いですが、ちょっと怖い。
A380の機体下部から見ることもできます。
ヘビー級のA380を支えるためにメインギヤは沢山。
ダッソー メルキュール 100 F-BTTD
エールアンテールは、1997年にエールフランスに吸収されているため、現在では存在しない航空会社です。
メルキュールはB737に対抗するために製造された機体ですが、どこから見てもB737そっくり。
ダグラス DC-8 F-RAFE
フランス空軍で使用されていたDC-8。
機体が汚れているのが残念。空の貴婦人なんですから、綺麗に保管して欲しいところ。
タラップがありますが、機内に入ることはできませんでした。
機体の周りには柵があり近くまで寄ることはできませんが、貴重なDC-8の展示です。
プロトタイプとエールフランスの2機のコンコルド
ル・ブルジェ航空宇宙博物館には2機のコンコルドが保管展示されています。
- プロトタイプ F-WTSS
- エールフランス F-BTSD
コンコルドのためだけに、1つのハンガーが割り当てられており、大切に保管展示されている印象。ル・ブルジェ航空宇宙博物館のメインの展示と言えるでしょう。
プロトタイプ F-WTSS
こちらはコンコルドのプロトタイプ(F-WTSS)
プロトタイプのお尻から入ります。これが順路です。
シートはありません。ガラッとした機内ですが、とっても狭い。リージョナルジェット程度のスペースです。
配線が剥き出しになっていて、試作機感が出ています。
前方には計器類が展示されています。試験飛行時の計測機器とかかな。
試作機の最後はコックピット。視界がとっても狭いコックピットウィンドです。
アナログな計器やスイッチがたくさん。パイロットはとっても優秀だったのでしょう。試作機のためか、コックピットの窓が少なく小さい感じ。視界はとっても悪そう。
エールフランス F-BTSD
順路に従い、試作機からエールフランスのコンコルドに移動します。
試作機とはコックピットが異なっていますね。コックピットウィンドが正面にもあり、視界がよくなっています。相変わらず計器類は多いです。
一部ですが、シートも展示されています。リージョナルジェットやDHC8-400と同じくらいのスペース。シートモニターは無く、窓もの小さ目。
これでファーストクラス以上の運賃なんて・・・
続いてコンコルドの外観を見ていきましょう。
ノーズギヤは細く、華奢な印象です。
エンジンは、Rolls-Royce社のターボジェットエンジンを4発搭載。アフターバーナー付きの戦闘機のようなエンジン。騒音がもの凄そうです。
テールスキッドは車輪が出てくるタイプ。尻もちしても、テールを滑走路に擦らずにすみます。
機首はシュッと尖っていて、空気抵抗が少なそう。
それでもマッハ2を越えると、断熱圧縮により機体表面の温度は120℃になるとか。しかも機体は20cmものびるらしい。マジか。
第二次世界大戦の名機
第二次世界大戦期の戦闘機も、1つのハンガーに集約されて展示されています。
フランスのデヴォアティーヌ社(Dewoitine)によって開発され、第二次世界大戦でフランス空軍で使用された戦闘機です。ただ、ドイツ相手に戦局を変える程には活躍できなかったそうです。
ベースとなる機体はドイツのフォッケウルフ Fw190で、フランスで生産された派生型らしい。カラーリングがナチスドイツ仕様。
フランス製なのにナチスドイツ仕様・・・よくわからん。
イギリス空軍の主力、スーパーマリン・スピットファイア。
ノースアメリカン社製の戦闘機、P-51Dマスタング。第二次世界大戦では同世代機を圧倒する速力と充分な運動性を発揮。第二次世界大戦中の最優秀戦闘機と評価されています。
にわか航空ファンの私でも知っている戦闘機です。
アメリカのダグラス社製の戦闘機。第二次世界大戦後に製造された機体ですが、1939-1945の展示エリアにありました。
宇宙関連
飛行機と比較すると、展示スペースが小さく数は少なめですが、宇宙関連の展示もあります。
屋外あるのはアリアン1とアリアン5。この2つのロケットは実物大模型です。さすがに実物の展示は無理か。
他にも展示はたくさん
ここまで紹介した以外にも、たくさんの航空機が展示されています。全部は紹介し切れないですし、個人的に興味がない展示もあるので、写真だけ掲載しておきます。
なお、掲載している写真は一部であり、この他に多くの飛行機が展示されていますよ。
スケルトン仕様のミラージュ、戦闘機内の構造がよくわかります。
ソ連製の戦闘機、MIG23。日本だとアメリカ製の戦闘機が多いので、ソ連製の戦闘機には馴染みがありません。
星型エンジンやV型エンジンなど、レシプロエンジンの展示も多数。星型エンジンはもはや芸術の領域。ル・ブルジェ航空宇宙博物館にはエンジンの展示も多く、エンジンマニアにはたまりません。
コンコルドの脇には、何故かA380のエンジンであるRolls-Royce社のTrent 900が展示されてます。
近くで見るとデカイ!
戦闘機の展示も展示されています。アメリカ製ではなく、ヨーロッパやロシアの戦闘機が多め。
輸送機や哨戒機など。
屋内の展示エリアにも、びっしり航空機が展示されています。にわか航空ファンの私には全くわかりません。
ミュージアムショップ
スペースは広くありませんが、もちろんミュージアムショップもあります。
マグカップ、Tシャツ・ポロシャツ、キャップ、模型、書籍など、よくあるお土産が揃っています。
何故かボーイングのTシャツ。フランスなんだから、エアバスかエールフランスにすればいいのに。
まとめ
ル・ブルジェ航空宇宙博物館は見応え十分!B747、A380、コンコルドなど、航空ファンなら絶対に気になる機体を間近で見れます。見学時間はマニア度によりますが、2時間から半日くらい。パリ観光の合間に行けます。
パリを訪れた際は、是非とも足を運びたい博物館。オススメです。
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