2016年3月25日に発売されたCanon EOS 80D。キヤノン一眼レフの中ではミドルクラスに位置するカメラです。
センサーサイズはAPS-Cのため画質ではフルサイズに及ばないですし、APS-Cで動体撮影するならEOS 7D Mark IIの方が強いのが事実です。
しかし、EOS 80Dは機能、操作性、重量、価格などのバランスが取れた非常に扱いやすいカメラです。私自身は、飛行機撮影でEOS 80Dをメインに利用しています。
今回は私が飛行機撮影をするときの設定やカスタマイズを、独断と偏見でご紹介していきます。まだまだ使いこなせておらず、試行錯誤している段階なので、随時アップデートしていきます。
基本設定編では、EOS 80Dのメニューから設定する項目をについて見ていきます。
こんな記事のニーズがあるかは微妙なところですが、飛行機撮影に限らず、EOS 80Dは使い勝手が良くなるカスタマイズ機能もあるため、何かの参考になると幸いです。
また、飛行機撮影で利用しているレンズについては、こちらもご覧ください。
記録画質はRAWのみ
賛否が分かれるかもしれませんが、私はRAWのみで撮影しています。なぜRAWのみにしているか、私なりの理由をご説明します。
カメラの設定を優先する
短時間に目の前を通り過ぎる飛行機を捉えるためには、AFポイント、シャッタースピード、絞りなどの設定を意識しないと、思ったように飛行機を捉えることができません。また、構図も意識する必要があります。
しかし私のような下手クソ素人は、これらの設定を詰めていくのにも時間がかかります。
そのため、絵作りは後処理で何とかして、設定に集中したい。という訳で、RAWのみで撮影して、後で現像しています。
連写速度、バッファ、メモリーカード容量
RAW+JPGで撮影するという選択肢もあります。飛行機撮影では連写をすることが多々あります。EOS 80Dの場合は、RAWのみとRAW+JPGで、仕様上は連続撮影速度や連続撮影可能枚数はほぼ変わりません。
- JPEGラージ/ファイン:約77枚
- RAW:約20枚
- RAW+JPEGラージ/ファイン:約20枚
ただし、RAW+JPGの方が、メモリーカードの容量を食いつぶします。撮影枚数を増やす意味でも、私はRAWのみで撮影しています。
RAW現像は楽しい
撮影後の手間はかかりますが、RAW現像するプロセスやレタッチも楽しいです。
撮影だけでなく、後処理での作品作りでも楽しめるのが、RAW現像の良いところだと自分は考えています。
親指AFでAFを使いやすくする
親指AFとは何者か
通常カメラのAF(オートフォーカス)は、シャッターボタンを半押しすることで動作します。その後、最後まで押し込むとシャッターが切れます。シャッターボタンで、AFとシャッターの両方を実現していることになりますね。
親指AFは、カメラ背面のAF-ONボタンなどを押すことでAFを作動させて、ピントを合わせることを指します。右手の親指でAF-ONボタンを押すことになるので、親指AFと呼ばれているみたいです。
こうすることで、AFとシャッターを分離することができます。
親指AF利用のメリット
シャッターボタンだけで、AFもシャッターを切ることもできるのに、何故わざわざ親指AFを使うのか?
それは、AIサーボAFで動体を追い続ける場合との相性が良いから。
AF-ONボタンを最後まで押し込んで動体を追いかけ、ここぞというタイミングでシャッターボタンを押し込むだけ。シャッター半押しの微妙な力加減は不要となります。
親指AFの設定方法
メニューから「C.FnⅢ:操作・その他」を選択します。
4番目の項目を選択します。設定できる項目の一覧が表示されるので、SETボタンを押して進みます。
最初にシャッターボタンの設定から。
デフォルトでは「測光・AF開始」が選択されていますが、「測光開始」に設定します。これで、シャッターボタンからAFを切り離すことができます。
続いて、AF-ONボタンの設定です。
「測光・AF開始」を選択します。デフォルトでは選択されています。
AFフレームの選択をスピーディーする
飛行機撮影に限らず動体撮影をする場合は、AFフレームを素早く選択して、被写体に合わせる必要があるかと思います。
EOS 7D Mark IIなどの上位機種になると、ジョイスティック状のマルチコントローラーで測距エリアをスピーディーに選択できますが、EOS 80Dにはジョイスティック状のマルチコントローラーがありません。
EOS 80Dの場合、リング状のマルチコントローラを使用する必要があります。
よりAFを使いやすくするために、以下の設定をしています。
AFフレームダイレクト選択
AFフレームを移動するにはに、デフォルトでは、測距エリア選択モード切り換えボタンを押してから、移動させる必要があります。
いちいち測距エリア選択モード切り換えボタンを押していては、タイムロスに繋がります。シャッターチャンスは待ってはくれません。
測距エリア選択モード切り換えボタンを押さなくても、AFフレームを移動できるように設定しています。
親指AFのときと同様に、「C.FnⅢ:操作・その他」から設定できます。
マルチコントローラーを選択します。
デフォルトではOFFになっているので、AFフレームダイレクト選択を割り当てます。
AFフレーム選択時の循環
EOS 80DのAFフレームは45点あります。端から端まで移動させるには、マルチコントローラーをクルクル回すか、ポチポチ押す必要があります。煩雑だし時間がかかります。
端で突き当たるのではなく、端まで行っても循環できるように設定変更します。
メニューから「C.FnII:AF」を選択します。
13番目の項目の「AFフレーム選択時の循環」を選択します。
デフォルトでは、端で突き当たる設定になっていますので、AFフレーム選択時の循環を「する」に変更します。
まとめ
飛行機撮影で私が実施しているCanon EOS 80Dの設定をご紹介いたしました。
ポイントは以下の4点ですね。
- RAWのみで撮影
- 親指AF
- AFフレームダイレクト選択
- AFフレーム選択時の循環
大した設定をしているわけではありませんが、操作性は向上したと感じています。
今回はご紹介していませんが、飛行機撮影ではレンズも重要!私はCanon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMをメインで利用しています。
レンズのことも合わせて、何かの参考になると嬉しいです。
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